国内外のビンテージ古着ファンから熱い支持を得る「マッシュルーム」=弥彦村弥彦

 新年初売りというと福袋やセールを想像しますが、ビンテージ古着業界の初売りには、ある「伝統」があります。その店が誇る、とっておきの「スーパービンテージ」を放出するのです。新潟県弥彦村のビンテージ古着ショップ「MUSHROOM(マッシュルーム)」は、2022年に1650万円でビンテージジーンズが売れたことで、話題になりました。ファン垂ぜんのアイテムをそろえるマッシュルームから、2025年頭に飛び出す「スーパービンテージ」は…。その驚きの価格は?

 マッシュルーム代表の土田鏡(あきら)さん(47)が、一押しのアイテムに挙げたのが、米国のワークウエアブランド「カーハート」の「1910年代製のデニムカバーオール」です。100年以上前に生産されたものですが、ほぼ未使用でデニムの色落ちはなく、フラッシャー(商品情報が記載された紙タグ)も残る極上の逸品。「とんでもないものが現代に現れたという感じです」と土田さんは絶賛します。

2025年の初売りに登場する1910年代製の「カーハートのデニムカバーオール」(マッシュルーム提供)
2025年の初売りに登場する1910年代製の「カーハートのデニムカバーオール」(マッシュルーム提供)
ほぼ未使用の1910年代製「カーハートのデニムカバーオール」(マッシュルーム提供)
ほぼ未使用の1910年代製「カーハートのデニムカバーオール」(マッシュルーム提供)
1910年代製「カーハートのデニムカバーオール」のフラッシャー。サイズなどが表記されている(マッシュルーム提供)
1910年代製「カーハートのデニムカバーオール」のフラッシャー。サイズなどが表記されている(マッシュルーム提供)
1910年代製「カーハートのデニムカバーオール」の拡大画像(マッシュルーム提供)
1910年代製「カーハートのデニムカバーオール」の拡大画像(マッシュルーム提供)
1910年代製「カーハートのデニムカバーオール」の拡大画像(マッシュルーム提供)
1910年代製「カーハートのデニムカバーオール」の拡大画像(マッシュルーム提供)
1910年代製「カーハートのデニムカバーオール」の拡大画像(マッシュルーム提供)
1910年代製「カーハートのデニムカバーオール」の拡大画像(マッシュルーム提供)

 カバーオールは、2024年末に米国の大学生ディーラーから仕入れました。「ディーラーは、オークションで手に入れたそうです。別のディーラーも狙っていたようで、連絡が来ました。『自分は落札できなかったが、お前(マッシュルーム)の所に行くだろう』って」。その言葉通り、マッシュルームのラインアップに加わりました。

 土田さんによると、1910年代のカーハートのアイテムともなると「資料でしか見たことがない」レベルで、世界中のビンテージファンが驚くのは必至だといいます。気になる販売価格は、1320万円(税込み)です。「ディーラーの間では『マッシュルームが新年に出すらしいぞ』みたいな話が、広まっているらしいです」。最高の一着を巡り、「争奪戦」が起きるかもしれません。(追記:初売りの店頭で1番目のお客さんが購入されたそうです!)

1950年代の「ビッグスカジャン」を持つマッシュルーム代表の土田鏡さん。体がほぼ隠れる大きさ=弥彦村弥彦

 初売りには、珍しいアイテムも...

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