駅北子育て支援複合施設の予定地(手前)と解体工事の入札不調が続くビル=糸魚川市大町2
駅北子育て支援複合施設の予定地(手前)と解体工事の入札不調が続くビル=糸魚川市大町2

 新潟県糸魚川市が整備予定の「駅北子育て支援複合施設(仮称)」について、市は2月5日、供用開始時期をこれまで予定していた2028年4月から1年延期し、29年4月とする方針を明らかにした。施設整備に必要な既存のビル解体工事の入札不調が続いているため。24年度内は解体工事の発注手続きを停止し、入札方式などの見直しを検討する。供用開始の延期はこれで2回目となる。

 5日の市議会総務文教常任委員会で市が説明した。米田徹市長は「入札方式の見直しには時間を要する」などと語り、25年度に発注手続きを再開したい考えを示した。事業費に国庫補助金を活用するため、市は国に対し整備期間の延長を申請する。

 子育て支援複合施設は、16年に発生した糸魚川大火の被災場所である糸魚川市大町2に建設を予定している。屋内遊戯施設のほか、図書、イベントスペースなどを設ける。整備事業費は12億4000万円、年間維持費は5000万円を見込んでいる。

 解体に着手できないのは旧東北電力ビル。昨年夏から入札を実施するも決まらず、今年1月の5回目の入札も不調に終わった。

 入札不調の理由について、...

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