
横田めぐみさんの母早紀江さん(右から2人目)、弟拓也さん(同5人目)ら拉致被害者家族と面会し、運動方針を受け取る石破首相(左端)=2月20日、首相官邸
北朝鮮による拉致被害者有本恵子さん=失踪当時(23)=の父明弘さんが2月15日に死去したことを受け、被害者家族会は20日、首相官邸で石破茂首相と面会し、「もう待てない」と早期の解決を訴えた。石破首相は、7日のトランプ米大統領との会談で米朝交渉が行われた場合に「必ず(拉致)問題を提起することで合意した」と明らかにし、解決へ力を尽くすと述べた。
面会で石破首相は、明弘さんの死去について「誠に残念至極。いまだに帰国が実現していないことは極めて申し訳ない」と述べた。
新潟市で拉致された横田めぐみさん1977年11月15日、新潟市立寄居中学1年の時の下校中に失踪。2002年9月の日朝首脳会談で北朝鮮は拉致を認めた。北朝鮮はめぐみさんは「死亡」したとして04年に「遺骨」を出したが、DNA鑑定で別人のものと判明。北朝鮮の説明などに不自然な点が多く、日本政府は生存を前提に再調査を求めているが、北朝鮮は「拉致問題は解決済み」としている。=失踪当時(13)=の弟で家族会代表の拓也さん(56)は「なぜ国家は被害者を取り戻すために何もしようと...
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