「女子中学生帰らず」「下校途中 すでに一週間」「新潟」―。今から47年前、北朝鮮による国家犯罪の“発生”を告げたのは、このような四段見出しでした。

 1977年11月22日付の新潟日報朝刊社会面に、女子中学生「失踪」の記事が掲載されました。中学生の名前は横田めぐみさん。当時13歳、新潟市立寄居中学校の1年生でした。

1977年11月22日付の新潟日報朝刊19面(社会面)

 1977年11月15日午後6時半ごろ、めぐみさんはバドミントン部の練習を終えて下校。友人と別れ、自宅に向かう途中で消息を絶ちました。新潟日報は公開捜査となったことを受け、22日付で第一報を伝えました。

 記事には「家出するほどの悩みは心当たりがない」「特別変わった様子はなかった」という家族や友人の話が載っています。「この一週間、延べ千人を動員して捜索したが、全く手がかりはない」と警察の動きにも触れています。「拉致」「北朝鮮」といった言葉は、まだ見えません。

横田めぐみさんが失踪した翌日の1977年11月16日に撮影された新潟市内の交差点。下校しためぐみさんは、この交差点で友人と別れて一人になり、自宅まであと少しの所で拉致されたとみられています

 日本国内では1970年代から80年代にかけて、不自然な行方不明事件が相次ぎました。原因が分からず、当初は「神隠し」などと、ささやかれました。時を経て明らかになったのは、北朝鮮が行った日本に暮らす人々を無理やり連れ去る「拉致」でした。これまでに拉致被害者5人とその家族が、帰国を果たしました。しかし多くの被害者は、まだ救出されていません。横田めぐみさんもその一人です。

 北朝鮮は、なぜ日本人を拉致したのでしょうか。北朝鮮とはどのような国で、工作員とは何者なのか。北朝鮮が拉致を認め、被害者5人の帰国に向けて、どのような動きがあったのか。そして拉致問題の「解決」とは―。

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