新潟県下越地域の観光施設などでひな人形が飾られ、訪れた人の目を引いている。それぞれの施設の工夫を凝らした展示で、春の気分を味わうことができる。
◆新発田市・蔵春閣 丸い顔 親しみやすく

新発田市諏訪町1の蔵春閣では、東北民藝館(新発田市米倉)が所蔵する江戸時代の貴重なひな人形が並ぶ。
3月2日に市内の各施設で始まった「しばたひなびらき」の一環。江戸中期に人気を集めた次郎左衛門びなが展示されている。2階大広間に飾られたお内裏さまとおひなさまは50センチほどと大きめで、丸顔に大和絵風の細い目の穏やかな表情が特徴だ。
市内から訪れた女性(69)は「顔の丸いおひな様は初めて見た。親しみやすい感じがする」と話した。
3月28日まで。木曜休館。大人500円、小中学生400円。問い合わせは蔵春閣、0254(28)3255。
◆新発田市・市島邸 飾りの精巧さで魅了

新潟県指定文化財の豪農の館・市島邸(新発田市天王)資料館では、市島家に伝わるひな人形が特別展示されている。
展示されている二つのひな飾りは、いずれも7段飾り。「古今雛(こきんびな)」は江戸時代から市島家に伝わるもので、...
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