
「サッカーが楽しい、うまくなりたいという気持ちを駆り立てるのが指導方法の原点」と語るアルビレックス新潟U-18の田中達也監督=聖籠町
サッカーの元日本代表FWで、昨季までJ1アルビレックス新潟のアシスタントコーチを務めた田中達也氏(42)が今季、アルビレックス新潟U-18(18歳以下)の監督に就任した。主戦場となる高円宮杯U-18プリンスリーグ北信越1部の初戦を5日に迎える。「ウイーク(弱点)は直さなくていい」と選手の強みを伸ばす育成方針を掲げ、高校生年代最高峰の「プレミアリーグ」昇格を目指す。
育成で重視するのは「基礎技術」と「特長を伸ばす」こと。「ボールを止めて蹴るという基礎技術を徹底して伸ばさなければ、ストロング(強み)が生きない」と強調する。
田中監督は現役時代、華麗なドリブルでサポーターを魅了。その技術も選手たちに伝承している。「ポジショニングやアクションのタイミングは僕もプロになってから覚えた。そこは十分上達する技術だと思っている」と語る。
全国屈指の強豪校やJクラブのユースチームがしのぎを削るプレミアリーグ。新潟U-18は2016年に初参戦したが、1年でプリンスリーグに降格した。昨年はプリンスリーグ北信越1部で10チーム中6位。「プレミア」への距離が少し遠くなっている。
そんな中、昇格に向けて一番の壁は、自分との戦いに勝つことだと選手に伝える。試合で負けていると精神的に不安定となり、十分なプレーができなくなることをよく目にしてきた。「窮地に陥った時に出てくる弱い自分に勝たなければ試合に勝てない」と話す。
5日の初戦は、アウェーで昨年5位の星稜高(石川県)と対戦する。「監督のできることはすごく少なく、試合前に仕事の9割は終わっている。試合中の修正はするが、プレーするのは選手なので信じて戦うだけ」と選手に信頼を寄せた。
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(ユースの監督に就任されての思いは?)...
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