
吸血途中(右)と吸血後のタカサゴキララマダニ(田村務・新潟大特任教授提供)
行楽シーズンを迎え、県や県獣医師会はマダニが媒介するウイルス感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」への注意を呼びかけている。県内で人やペットの感染例はまだないが、2023年には上越地域の野生のイノシシから初めてSFTSウイルスが検出された。重症化すると死に至る場合もあり、専門家は「野山に入る時は虫に刺されないよう対策してほしい」と話している。
SFTSは13年に国内で初めて報告された。国立健康危機管理研究機構によると、1月末までに国内で1058人が感染し、116人が亡くなった。感染地域は宮崎県や広島県など西日本が中心だが、徐々に東日本にも拡大。近隣県では、富山県で1人と犬2頭の感染が...
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