遺族は植樹式に、男性職員が好きだった卓球の素振り用ラケットや、メッセージが残されていた携帯電話なども持っていく=新潟市
遺族は植樹式に、男性職員が好きだった卓球の素振り用ラケットや、メッセージが残されていた携帯電話なども持っていく=新潟市

 新潟市水道局の男性職員=当時(38)=が上司の𠮟責(しっせき)などを恐れて追い詰められ2007年に自殺した問題で、遺族と水道局は命日に当たる8日、同市中央区の水道局で再発防止を誓う植樹式を行う。遺族が6日までに新潟日報社の取材に応じ、「植樹が形だけのものにならず、同じような出来事が決して起こらぬきっかけとなってほしい」と胸中を語った。

(報道部・小出秀)

再発と風化防ぐ「植樹」2025年5月8日実施で合意

 18年前の5月8日朝。職場に向かったはずの男性職員は、命を絶った。「いじめが続く以上生きていけない」。自宅のパソコンや携帯電話には、妻(55)ら家族へのメッセージとともに、そう記された文章が残...

残り783文字(全文:1083文字)