県と新潟市は23日、新潟水俣病1965年、新潟県の阿賀野川流域で公式確認された。阿賀野川上流の鹿瀬町(現阿賀町)にあった昭和電工(現レゾナック・ホールディングス)の鹿瀬工場が、アセトアルデヒドの生産過程で生じたメチル水銀を含む排水を川に流し、汚染された川魚を食べた流域住民が、手足の感覚障害や運動失調などを発症する例が相次いだ。56年に熊本県で公式確認された水俣病に続く「第2の水俣病」と呼ばれる。の患者認定を判断する県・市公害健康被害認定審査会(会長・小野寺理新潟大脳研究所教授)の答申を踏まえ、新たに1人を認定したと発表した。新たな認定者が出るのは2021年2月以来、4年3か月ぶり。認定者数は717人となった。

 県と市は、審査会が3月に審査した24人のうち、残りの23人について14人を棄却、9人を保留とした。決定は19〜22日付で、いずれも答申通り。認定、棄却された15人は50〜80代の県内外在住の男女。

 花角英世知事は「難しい判断をしなければならない事例が増える中、...

残り449文字(全文:705文字)