
定例記者会見で、新潟水俣病公式確認60年の式典について述べる花角英世知事=5月21日、県庁
花角英世知事は21日の定例記者会見で、31日に新潟市で開かれる新潟水俣病1965年、新潟県の阿賀野川流域で公式確認された。阿賀野川上流の鹿瀬町(現阿賀町)にあった昭和電工(現レゾナック・ホールディングス)の鹿瀬工場が、アセトアルデヒドの生産過程で生じたメチル水銀を含む排水を川に流し、汚染された川魚を食べた流域住民が、手足の感覚障害や運動失調などを発症する例が相次いだ。56年に熊本県で公式確認された水俣病に続く「第2の水俣病」と呼ばれる。公式確認60年の式典に浅尾慶一郎環境相が出席する方向で調整していることについて、「出席は県としてお願いしてきたこと。大臣が直接、被害者の皆さんから話を聞くことは重要なことだ」との認識を示した。
式典は被害者団体や県、環境省などでつくる「60年事業実行委員会」が主催する。胎児性水俣病患者の古山知恵子さんら被害者、原因企業の昭和電工(現レゾナック・ホールディングス)の髙橋秀仁社長らがメッセージを伝える。被害者と環境相との懇談も予定されている。
知事は、昨夏に前環境相の伊藤信太郎氏が新潟水俣病被害者と懇談したことを挙げ「直接話...
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