
坂本弁護士一家の写真を前に思いを語る石井浩順さん(右)と妻陽子さん=上越市名立区
オウム真理教幹部らに殺害された坂本堤弁護士=当時(33)=の遺体が上越市名立区(旧名立町)の大毛無山で発見されて6日で30年となる。地元で追悼の法要やコンサートを行ってきた元住職の石井浩順さん(72)と妻の陽子さん(71)は「本人の無念さを思う気持ちは変わらない。これからも伝えていきたい」と事件を風化させないよう取り組み続ける。
1989年、オウム真理教の問題を追及していた坂本弁護士は妻都子(さとこ)さん=当時(29)=、長男龍彦ちゃん=同(1)=とともに横浜市の自宅で殺害された。事件発生から約6年後の95年9月、新潟、富山、長野の山中で別々に遺体が発見された。
名立町(当時)の職員だった浩順さんは「...
残り635文字(全文:975文字)