新潟市出身の鉄道カメラマン小竹直人さんが、テーマごとに自身の鉄道作品を紹介しながら、スマホでもカメラに詳しくなくても、人とは違う心ときめく写真を撮るコツや視点を解説します。今回のテーマは「曇天は挑戦のチャンス!」です。
「半水中写真」を撮ろう
イメージして写真を撮ろう
個性的に花を撮ろう
「夜」を撮ろう
「雨」を撮ろう
晴天を見込んで撮影に出かけたものの、現場に着いたら曇ってしまったなんて、アルアルな話ですね。来たからには、不本意ながらも当初の計画通り撮影して、思ったような写真にはならずがっかりした経験がある人も多いでしょう。
そんな日こそ、これまで撮ろうとも思わなかったアングルに挑戦してみることをおすすめします。失敗したとしても新たな発想が生まれるかもしれません。
曇天では、斜光線の効果(光や影によりメリハリを出すこと)や、美しい夕陽、そしてブルーモーメント(日の出前と日の入り後のわずかな時間、空全体が濃い青色に見える現象)など、いわゆる“映えるショット”は絶望的ですが、視点を変えると面白い写真が撮れます。今回は曇天だったからこそ撮れた作品をご覧ください。

只見線の滝谷駅(福島県柳津町)近くでは、雑木林の先に鉄橋が見えました。曇天でしたが、冬枯れの木々にわずかに光を与えていました。その光をより強調するために露出補正をして画面全体を少し暗くしました。仮に車両の色が緑や赤など濃い色なら...
残り691文字(全文:1288文字)











