今年の干支「午」のたてがみを作る青野尚登さん。「引っ張りすぎると切れてしまう」と話す=上越市板倉区
今年の干支「午」のたてがみを作る青野尚登さん。「引っ張りすぎると切れてしまう」と話す=上越市板倉区

 県内には人々の暮らしや地場の産業を支えるあまたの職人がいる。連綿と受け継がれた技術を次代につなごうと、日々工夫を凝らしながら、奮闘を続けている。今に息づく伝統工芸などの担い手を紹介する。

 長さ1メートル弱、幅3ミリほどのスゲを1本ずつ丁寧に巻き付けていく。冷え込みが厳しい1月下旬。上越市板倉区釜塚のスゲ細工資料館で、上越市の青野尚登(ひさと)さん(44)が干支(えと)の午(うま)のスゲ細工を作っていた。スゲを束にした芯に、隙間ができないよう巻き付ける。「スゲは一度結んでほどくと傷んでしまうので、やり直しがきかない。全て一発勝負」と語る。

 青野さんは、...

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