
拉致被害者救出を求める署名活動で協力を呼びかける曽我久男さん=5日、佐渡市新穂瓜生屋
佐渡市の曽我ひとみさん(66)ら北朝鮮による拉致1970~80年代、北朝鮮が日本人を連れ去る国際犯罪を重ねた。工作員の教育などが目的とされる。2002年の日朝首脳会談で金正日総書記が拉致を認めて謝罪。被害者5人が帰国し、8人は「死亡」とされた。日本政府認定の被害者は計17人で、北朝鮮は4人を「未入国」と主張している。日本側は説明に不審な点が多いとして受け入れず、交渉は停滞している。被害者5人が2002年10月15日に帰国して23年。ひとみさんの母ミヨシさん=失踪当時(46)=はいまだ帰ってきていない。「日本人として、地元の人間として、絶対に忘れてはいけない」。地元有志でつくる「曽我さん母娘(おやこ)を救う会」の5代目会長に今春就任した曽我久男さん(73)は語気を強める。
曽我さん親子は1978年8月12日、旧真野町の自宅近く、国府川河口周辺で襲われ拉致された。当時26歳の久男さんは血縁関係はないが、家が近所だったこともあり、丸2日間捜索に奔走した。町内を1軒ずつ回り、近くの川や海、港などあらゆる場所を探したが、2人の姿は...
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