
北朝鮮による拉致被害者の生存者が一時帰国。中央が蓮池薫さんと奥土祐木子さん。後ろが曽我ひとみさん。下は地村保志さんと浜本富貴恵さん=2002年10月15日、羽田空港
2002年10月に北朝鮮による拉致1970~80年代、北朝鮮が日本人を連れ去る国際犯罪を重ねた。工作員の教育などが目的とされる。2002年の日朝首脳会談で金正日総書記が拉致を認めて謝罪。被害者5人が帰国し、8人は「死亡」とされた。日本政府認定の被害者は計17人で、北朝鮮は4人を「未入国」と主張している。日本側は説明に不審な点が多いとして受け入れず、交渉は停滞している。被害者5人が帰国してから15日で23年となった。それ以降、政府は被害者を救出できないまま時間が経過し、未帰国の政府認定被害者の親世代で存命なのは、新潟市で拉致された横田めぐみさん1977年11月15日、新潟市立寄居中学1年の時の下校中に失踪。2002年9月の日朝首脳会談で北朝鮮は拉致を認めた。北朝鮮はめぐみさんは「死亡」したとして04年に「遺骨」を出したが、DNA鑑定で別人のものと判明。北朝鮮の説明などに不自然な点が多く、日本政府は生存を前提に再調査を求めているが、北朝鮮は「拉致問題は解決済み」としている。=失踪当時(13)=の母早紀江さん(89)1人になった。「親世代がいるうちに再会を」-。焦りを募らせる拉致被害者家族会は政府や米国への働きかけ、若年層への啓発に全力を注ぐ。
「私たちが望む方向へ進むのではないかという淡い期待もある」。めぐみさんの双子の弟で家族会事務局次長の哲也さん(57)は、自民党の高市早苗新総裁が...
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