新潟日報社のインタビューに応じる村山富市さん=2014年

 1994年に発足した自社さ連立政権の首相を務めた村山富市さんが2025年10月17日死去した。101歳だった。村山さんは安倍政権が集団的自衛権行使容認の閣議決定をした2014年、新潟日報社のインタビューに応じ、日本の安全保障や近隣諸国との関係について、新潟や大分など地方からも声を上げることの重要さを語っていた。インタビューを再掲する。

――集団的自衛権の行使を容認する閣議決定をどうみますか。

【村山さん】
集団的自衛権は戦争につながり、許せない。日本は戦争を放棄した憲法で集団的自衛権は認めないと否定しており、一貫した政府の見解だった。それを安倍政権が憲法解釈を変えた。政府の権力が憲法の制限下にあるという立憲主義の否定だ。

――安倍首相は国際情勢の変化を要因に挙げています。

【村山さん】
北朝鮮や尖閣諸島を例に...

残り1331文字(全文:1685文字)