
新鮮な冬野菜が店先に並ぶ師走の葛塚市=1日、新潟市北区葛塚
阿賀野川の北に位置する新潟市北区に、平成の大合併後も庶民の食を支える「地域の台所」がある。ともに定期市で、約260年の歴史がある葛塚市と150年ほど続く松浜市だ。市民に親しまれてきたが、時代の流れで課題も少なくないという。市場の人たちは今、何を思うのか。
▽空洞化に歯止めへキッチンカーなど出店
師走に入った1日朝、北区中心部にある常盤町通りは月に6回ある葛塚市でにぎわいを見せていた。約300メートルの道路沿いに張られたテントの下には、地元産の冬野菜のダイコンやハクサイ、洋ナシなど旬の果物、県内外から集まる鮮魚といった多彩な食材がそろう。
「1個おまけ」「おいしくなってるよ」「ありがとね」。出店...
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