
目を見開いてボールを追う。久々のワントップだ。退場者を出し、1点を追う苦しい展開で、後半開始からピッチに立った。サッカーのJリーグ1部、百年構想リーグ。横浜F・マリノス(横浜M)の宮市亮(33)は、4月5日の柏レイソル戦で走り続けた。チームは挽回できず、完敗した。
▽弱冠18歳で強豪アーセナルへ、しかし…
ベテランになったが、ひたむきな姿勢は変わらない。イングランド・プレミアリーグの強豪アーセナルに入ったのは弱冠18歳。快足から「スピードスター」と呼ばれ、将来を嘱望された。しかし、足首と膝の大けがで実に計4度、手術を受けた。その度に復帰した。
現在は主に途中出場で起用される。本来のフォワードよりもディフェンダーを任されることが多い。「どのポジションでも出る準備ができている」。まなざしは鋭い。
けがと歩んだ競技人生だ。きっかけは、最初の右足首の手術だったのかもしれない。欧州で3季目の2013年、イングランドのウィガンにいた時、試合で激しいタックルを受け、靱帯(じんたい)を損傷。チームドクターら複数の医師が手術を勧めた。
当時20歳。治療法を判断する知識はなかった。手術で人工靱帯を入れた。足首は体を支え、地面に力を伝える重要な部分。当初は強い違和感が残った。「本当に(手術が)良かったのか」というわだかまりもあった。足首の動きの悪さは、俊足を支える脚全体に負担をかけた。ドイツ2部リーグ時代に、左と右の膝の前十字靱帯を断裂した。
イングランド・リーグカップのチェルシー戦で、ゴール前に攻め込むアーセナルの宮市亮=2013年10月、ロンドン(共同)
▽日本代表戦でまたも悲劇…傷心の男を待っていた「一人じゃない」
また、高校から直接世界最高峰のリーグに飛び込み、自分らしさも見失った。アーセナルはファンペルシー(オランダ)らがいるスター集団で「ゲームの世界から飛び出した選手」に見えた。リスペクトを...











