
過去に仕留めたクマの毛皮で作った敷物に座る舟山真人さん=14日、山形県小国町
「熊は山の神からの授かり物。大事にしてきたのに、ありがたみが減っている気がする」。伝統的な狩猟集団「マタギ」の1人、山形県小国町の舟山真人さん(64)は率直な思いを口にした。猟友会員でもある。人里への出没増加に伴い、自治体の要請で駆除に追われるようになった。人身被害を心配する一方、マタギ文化とは異なる現状に複雑な思いを抱く。
東北地方などの山岳地域で、集団で狩りをする「マタギ」。新潟との県境に位置する豪雪地帯の小国町では毎年5月、熊を供養し山の神に感謝する「小玉川熊まつり」が開かれている。
舟山さんは父もマタギで、20歳で猟銃を手にした。熊を見つけると囲んで追い込み、仕留めると山の神に報告する言葉をそれぞれが叫ぶ。「コイヅミワー!」。その後、安全な場所に移動してさばき、雪でこしらえた祭壇に頭と心臓をささげる。致命傷を負わせたマタギが礼をし、手をたたいて感謝を伝える。
こうした儀式を終えると、肉は鍋などにして食べ、毛皮は敷物や剥製に加工する。山の恵みを山分けし十二分にいただくのが、マタギの流儀だ。
山形県小国町で開かれた、クマを供養し山の神に感謝する「小玉川熊まつり」=4日
舟山さんによると、...
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