昨年作られた武須沢入の鍾馗様。集落の入り口のお堂で住民を見守り続ける=2月1日、阿賀町小出
昨年作られた武須沢入の鍾馗様。集落の入り口のお堂で住民を見守り続ける=2月1日、阿賀町小出

 集落の守り神となる鍾馗(しょうき)様をわらで作り、無病息災や五穀豊穣(ほうじょう)などを祈る新潟県阿賀町早春の行事「ショウキ祭り」。伝承する5集落の皮切りとして開催してきた武須沢入(ぶすざわいり)集落が、2024年の鍾馗様作りを断念した。集落の過疎化と高齢化が理由。関係者は「残念。だがしょうがないのでは」と、断念に至った集落の現状をおもんぱかった。

 ショウキ祭りは毎年2月から3月にかけて町内の5集落で続けられ、それぞれ特色のある鍾馗様が作られてきた。一説には400年の歴史があるとされる。2005年には新潟県の無形文化財に指定された。

 武須沢入では、毎年2月第1日曜に祭りを行ってきた。近年は7...

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