公道で行われた自動運転バスの実証試験=1月12日、佐渡市

 2024年度の新潟県当初予算案が2月14日に発表されました。新潟県の中長期的な発展を目指し、重点施策として「子育て」や「脱炭素」「デジタル改革」を柱に据えています。23年度2月の補正予算案の事業を含め主な施策を分野別に紹介します。(全5回)=表で「※」がついている項目は23年度補正予算案の事業=

 第2回は交通、産業・観光、農林水産、教育・文化です。

◆[交通]新潟空港「おでかけ大作戦」に1億1504万円

 人口減少と高齢化が進む中、地域の移動手段確保が喫緊の課題だ。観光施設の送迎バスなど地域の交通資源を活用した取り組みに6069万円を盛った。デジタルを活用して複数の交通網をつなぐ「MaaS(マース)地域住民や旅行者1人1人の移動のニーズに対応して、複数の公共交通やそれ以外の移動サービスを組み合わせて検索や予約、決済などを一括で行うサービス。移動の利便性向上や地域の課題解決の手段として期待される。Maasは英語の「Mobility as aService」の文字に由来する。」アプリの導入を図るほか、三条市や佐渡市の実証事業を引き続き支援するなど、先行事例の横展開を目指す。

 県内路線バスを対象に、MaaS実装に欠かせないデータ基盤を...

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