能登半島地震で影響を受けた観光業を支援する「北陸応援割」について、花角英世知事は2月22日、新潟県は3月16日宿泊分から開始すると表明した。その日に北陸新幹線の金沢-敦賀間が延伸開業するのに合わせ、観光需要の回復を図る。予約開始は3月8日から。実施期間は4月26日宿泊分までとなる。
新潟県議会2月定例会の代表質問で明らかにした。
政府が実施する北陸応援割は新潟、富山、石川、福井4県への旅行代金を割り引くキャンペーン。富山、福井の両県も3月16日に開始する。被害の大きい石川県は開始時期を今後判断する。
北陸応援割は、1予約当たり1人2万円を上限に旅行・宿泊料金の半額を支援する。同一の県内に2泊以上するパックツアーは1人当たり3万円、2県以上で宿泊する周遊型商品は1人当たり3万5千円が上限額となる。ビジネス利用は対象外。
県は新潟県分の事業費として2023年度補正予算に25億7770万円を計上。県内約1000の宿泊施設で、延べ30万人の利用を見込んでいる。予算がなくなり次第、終了する。
県旅館ホテル組合によると、能登半島地震後、県内の旅館やホテルのキャンセルは1月末までで9166件、2万5014人に上った。推計で約3億3400万円の被害が出ている。
花角知事は22日の県議会で「風評により落ち込んだ県内宿泊需要の早期回復に利用していく」と述べた。