初代市長・高野宏一郎さん
初代市長・高野宏一郎さん

 旧10市町村が2004年に合併し、新潟県佐渡市が誕生して3月1日で20年を迎えた。初代佐渡市長の高野宏一郎さん(84)、佐渡市行政改革推進委員会の会長を務める新潟大法学部の今本啓介教授(50)に、佐渡市の現状や課題を聞いた。

-佐渡市の初代市長を2期務めた。当時の思いは。

 「佐渡金山の世界遺産登録とトキの野生復帰の二つが、合併後の大きな取り組みだった。産業を呼ぶにも佐渡のイメージが上がらないといけない。島のブランド力が大事だと思っていた」

-合併でどのようなメリットがあったか。

 「行政のスリム化も進み、合併特例債で佐渡総合病院の移転新築など大きな事業ができた。国と直結する事業が増え、市町村にPR...

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