「医師の働き方改革」が2024年4月に始まる。新潟日報社は新潟県内の病院にアンケートを実施し、医師不足の中で改革を進めていく難しさに戸惑う医療現場の実態が克明となった。改革による影響は各病院の運営にとどまらず、地域全体の救急医療体制にも波及する可能性がある。24年1〜2月に県内117病院を対象に実施したアンケート調査(77病院が回答、回答率65・8%)の結果を詳報する。(5回続きの4)
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働き方改革による地域医療への影響を尋ねた問いでは、複数回答で最も多かったのが「救急医療の逼迫(ひっぱく)」で51病院(66・2%)に上った。現状でも医師不足で運営が難しい地域の救急医療が、働き方改革でさらに難しくなるという見方が大勢を占めた。
ほかには「手術を受ける患者の待機時間(日数)長期化」が25病院(32・5%)、「患者の受診控え」が4病院(5・2%)。

救急医療への...
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