新潟に住んでいた5年間で、唯一困ったこと。それは、完全に舌が肥えてしまったことです。罪深き食材の宝庫、新潟。

 新潟に移り住んだのが7月のこと。ちょうど茶豆の季節で、最初にいただいた時には、その味の濃さと香りの豊かさに度肝を抜かれました。新潟の茶豆がこんなにおいしいなんて...すみません。勉強不足で知りませんでした。しかも、作付面積が日本一だなんて、さらに驚き。

 そして、夏はナスにトウモロコシ、トマト、スイカ、メロンと、格別なおいしさの野菜やフルーツのオンパレード。東京のスーパーだといくらで売られるんだろうと思うほどの逸品が、新潟では普通のスーパーでお手頃価格で手に入るということにびっくりしました。1年を通して、新潟の食材に感動の日々。

 アスリートの妻として、少しでも多くの栄養素を取ってほしいと思い、料理の品数も多めに作ろうと努めていますが、良い食材は簡単な味付けだけでもパパッと1品できてしまうので助かりました。

 例えば、豊栄のトマトを使うと、もともとのトマトの味が濃いので、調味料をあえるだけでおいしいマリネに(豊栄トマトのお かげで思いついたトマトのマリネのレシピが9月発売の料理本に掲載されます)。

愛すべき新潟の食材。どれも糖度高めで最高です

 また、新潟に来て初めて出合った食材の中でも、印象的だったのが越後姫。こんなに甘くて柔らかいイチゴがあるのかと衝撃を受けました。冬から春先にスーパーの産直コーナーに届けられる『阿部さんの越後姫』が大好きだったわが家。いつも午後2時すぎに納品にいらっしゃる阿部さんを待ち伏せし、越後姫を確実にゲットして帰ったものでした(怪しいものではありません。いや、十分怪しいですね笑)。

 そのくらいおいしい『阿部さんの越後姫』。もっともっとたくさんの人に、この越後姫を、新潟の素晴らしい食材を知ってほしい。切にそう願っておりましたが、やはり東京在住の方たちに「新潟のイメージは?」と聞くと、ほぼ「お米と日本酒」のイメージしかないようで。

 こんなにおいしいものに溢(あふ)れているのに、知られていないなんてもったいない! でもでも、知られすぎてしまうのもなんだかもったいない。そんな葛藤を抱えながら、『阿部さんの越後姫』を頰張るのでした。

 愛媛、東京、名古屋、新潟、そして群馬と移り住んできた私。それぞれの地域のおいしいものをいただいてきましたが、新潟のスーパーに置いてある食材のレベルの高さは随一。スーパーに行くことが日々の一大イベントで、すごく楽しみでした。

 やっぱり、新潟の素晴らしい食材をもっともっとアピールするべきです! 全国の皆さんに知ってもらって、感動してほしい! ル・レクチエも大口れんこんも女池菜も新潟のワインももっと多くの方に食べ、飲んでもらいたいです。

 新潟から離れてしまいましたが、これからもふるさと新潟の自慢をしていきます!

 (フリーアナウンサー)

<ほんだ・ともこ>
1983年生まれ。愛媛県出身。立教大を卒業後、2006年にフジテレビに入社し、「すぽると!」などを担当。13年に、上越市出身でプロバスケットボール選手の五十嵐圭選手と結婚し、退社。現在、フリーアナウンサー。
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