
拉致問題を巡る国民大集会で、拳を突き上げ早期解決を訴える被害者家族ら=5月11日、東京都千代田区
北朝鮮による拉致問題1970~80年代、北朝鮮が日本人を連れ去る国際犯罪を重ねた。工作員の教育などが目的とされる。2002年の日朝首脳会談で金正日総書記が拉致を認めて謝罪。被害者5人が帰国し、8人は「死亡」とされた。日本政府認定の被害者は計17人で、北朝鮮は4人を「未入国」と主張している。日本側は説明に不審な点が多いとして受け入れず、交渉は停滞している。の解決を訴える「国民大集会」が5月11日、東京都内で開かれた。新潟市で拉致された横田めぐみさん1977年11月15日、新潟市立寄居中学1年の時の下校中に失踪。2002年9月の日朝首脳会談で北朝鮮は拉致を認めた。北朝鮮はめぐみさんは「死亡」したとして04年に「遺骨」を出したが、DNA鑑定で別人のものと判明。北朝鮮の説明などに不自然な点が多く、日本政府は生存を前提に再調査を求めているが、北朝鮮は「拉致問題は解決済み」としている。=失踪当時(13)=の母早紀江さん(88)は北朝鮮に向け「そこに元気でいる人たちを親の元に返して」と切々と訴えた。岸田文雄首相は日朝首脳会談によって打開を図る方針を改めて述べた。
2023年5月の集会後に北朝鮮が談話を発表しており、家族会などは、北朝鮮もこの集会を注目しているとみている。
早紀江さんの訴えは、金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党総書記に...
残り572文字(全文:806文字)