
拉致問題の早期解決を訴えて講演する蓮池薫さん=6月9日、上越市柿崎区の下黒川小学校
北朝鮮による拉致被害者で、新潟産業大学特任教授の蓮池薫さん(66)が6月9日、新潟県上越市柿崎区の下黒川小学校で講演した。拉致問題1970~80年代、北朝鮮が日本人を連れ去る国際犯罪を重ねた。工作員の教育などが目的とされる。2002年の日朝首脳会談で金正日総書記が拉致を認めて謝罪。被害者5人が帰国し、8人は「死亡」とされた。日本政府認定の被害者は計17人で、北朝鮮は4人を「未入国」と主張している。日本側は説明に不審な点が多いとして受け入れず、交渉は停滞している。の早期解決に向け、「皆さんが拉致問題に関心を持つことが北朝鮮へのプレッシャーになる」と訴えた。
蓮池さんは北朝鮮の拉致の目的や手口のほか、1978年に柏崎市で拉致された状況や北朝鮮での暮らしについて板書しながら説明した。
2002年に自身を含む5人が帰国した後、ほかの拉致被害者が1人も帰国できない状況に触れ、「被害者の親世代2人が娘さんたちと会えるうちに拉致問題を解決しなければならない」と強調。「日本政府には、北に『今しかない』とプレッシャーをかけ続けることが求め...
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