日本を代表する野外音楽フェス「FUJI ROCK FESTIVAL」(フジロックフェスティバル)が2024年、新潟県湯沢町の苗場スキー場で25回目の開催を迎えます。24年は7月26日(金)、27日(土)、28日(日)の三日間にわたって開かれるフジロック。新潟県民として、節目を祝いたい!!そんな思いが日に日に高まり6月中旬、新潟市内某所に50代の「おじロッカー」を集め、フジの魅力を語る座談会を開きました。

 参加者は1997年の初回から欠かさず参戦しているMさん(54)=新潟市=、洋楽バー「ロックス」を営みフジロックのイベントを開催した斎藤日呂光(ひろみつ)さん(54)=新潟市=、新潟日報社きってのフジロッカー塚田朋弘(53)です。お酒を片手に、ご機嫌な音楽に耳を傾けながら語り合った9時間(!)に及ぶ座談会の様子を、ダイジェストでお伝えします。(2回続きの1)

参加者の詳しいプロフィル(見たい方はポチッとな )

◎Мさん(54)
1980年代にテレビで「ベストヒットUSA」を見て洋楽に目覚めた。フジロックには毎年欠かさず参加し、2024年で27回目。前夜祭で苗場音頭を踊ると、新潟市民なのに「故郷に帰ってきたなあ」と勝手に感じている。

◎斎藤日呂光さん(54)
初参戦は2005年。フジロックはエンターテインメントを学ぶ場として参加してきたが、本当はもっと素直に楽しみたい。新潟市中央区で04〜23年、洋楽バー「ロックス」を経営。ロックスの再開をもくろんでいる。

◎塚田朋弘(53)
中学時代に姉が所有するビートルズのレコードを聴いて洋楽に目覚め、泥沼に。子ども3人の保育園の送り迎えのBGMは必ずビートルズを流すなど”英才教育”をし、ここ数年は家族を巻き込みフジロックに参戦。新潟日報社の管理職。

司会:きょうはお集まりいただき、ありがとうございます。早速、乾杯しましょうか。「フジロック苗場開催25回目おめでとう!! かんぱーい」

フジロックでおなじみ、あのブランドのビールで乾杯する斎藤日呂光さん(右)、Mさん(中央)、塚田朋弘(左)。ドレスコードは「フジロックに行く時の格好」=新潟市

司会:まずは自己紹介がてら、いつからフジロックに参加しているか教えてください。

M:1997年の山梨県の富士天神山スキー場で開かれた初回フジロックフェスティバルはイギリスの農地で催される「グラストンベリーフェスティバル」をモデルに、1997年にスタートした。第1回は山梨県の富士山麓で開いたが台風で、2日目を中止に。翌98年は東京・豊洲で開催した。99年の第3回から、自然あふれる苗場スキー場に会場を移した。苗場の初開催時は、3日間で延べ約7万2千人を動員した。から、すべて参加しています。(一同「おおー!!」)当時、国内ではジャズのフェスティバルはあったけど、ロックのフェスはなかったと思う。

苗場初開催時のフジロックの様子。まだフィルムカメラの時代だった=1999年7月、湯沢町

司会:そもそもなぜ、フジロックに行こうと思ったんですか?

M:(黄色いチラシを出して)参加アーティストを見て即決しました。プロディジー、エイフェックス・ツイン、電気グルーヴ…。このラインアップで、行かないわけない。当時27歳かな。70年の早生まれなんで。

斎藤:同い年。オッサン3人(笑)

塚田:洋楽世代ですね。

記念すべきフジロック初回のチラシ。Mさんが大切に取っておいてある

◆衝撃「こんな大きなフェスを山奥で?苗場で?」

司会:斎藤さんはJR新潟駅近くで洋楽バー「ロックス」を営んでいましたね。フジロックとの出合いは?

斎藤:「ロックス」は...

残り2838文字(全文:3971文字)