記者会見する林官房長官=首相官邸
記者会見する林官房長官=首相官邸

 石破茂首相が拉致問題1970~80年代、北朝鮮が日本人を連れ去る国際犯罪を重ねた。工作員の教育などが目的とされる。2002年の日朝首脳会談で金正日総書記が拉致を認めて謝罪。被害者5人が帰国し、8人は「死亡」とされた。日本政府認定の被害者は計17人で、北朝鮮は4人を「未入国」と主張している。日本側は説明に不審な点が多いとして受け入れず、交渉は停滞している。の解決に向けて自民党総裁選で主張した日朝間の連絡事務所設置について、林芳正官房長官兼拉致問題担当相は10月2日の定例会見で「今後不断の検討を行っていく」と述べた。

 石破首相は総裁選の政策集で、東京と平壌に連絡事務所を設け、交渉の足がかりとする考えを示していた。一方で拉致被害者家族会は、北朝鮮が解決の先延ばしに利用しかねないと反対している。

 林氏は「ご家族の思いを胸に刻み、政府の責任において何が最も効果的かという観点から今後不断の検討を行っていく」とした。

 石破首相は1日の記者会見で「拉致問題は内閣の最重要課題」と位置づけた。岸田内閣から留任した林氏は2日、「全被害者の一日...

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