学生に語りかける曽我ひとみさん=10月8日、佐渡市
学生に語りかける曽我ひとみさん=10月8日、佐渡市

 北朝鮮による拉致問題1970~80年代、北朝鮮が日本人を連れ去る国際犯罪を重ねた。工作員の教育などが目的とされる。2002年の日朝首脳会談で金正日総書記が拉致を認めて謝罪。被害者5人が帰国し、8人は「死亡」とされた。日本政府認定の被害者は計17人で、北朝鮮は4人を「未入国」と主張している。日本側は説明に不審な点が多いとして受け入れず、交渉は停滞している。への理解を深めようと、教員を目指す上越教育大(新潟県上越市)の学生らが10月8日、佐渡市で拉致被害者の曽我ひとみさん1978年8月12日、母のミヨシさん=失踪当時(46)=とともに北朝鮮に拉致された。2002年、ひとみさんは拉致されてから24年ぶりに帰国を果たしたが、ミヨシさんは日本に戻れないままでいる。ミヨシさんとの再会、帰国を願うひとみさんは署名活動や、佐渡市内の小中学校などで拉致問題を知ってもらうための講演を続けている。(65)と懇談した。学生は曽我さんの北朝鮮での暮らしや、母ミヨシさん=失踪当時(46)=との思い出などを聞き、拉致の理不尽さや家族の大切さをかみしめていた。

 県による若年層を対象とした「拉致問題啓発セミナー」の一環で、上教大の学生6人が佐渡市を訪れた。曽我さん母子は1978年8月、佐渡市で拉致された。学生らは国府川河口近くの拉致現場をバスで視察した後、佐渡市役所でひとみさんと面会した。

 ひとみさんは、拉致された当時の状況やミヨシさんとの思い出を紹介。「なぜ自...

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