震災後、長時間たってPTSDなどを発症するケースがあることを説明する蟻塚亮二さん=福島県南相馬市
震災後、長時間たってPTSDなどを発症するケースがあることを説明する蟻塚亮二さん=福島県南相馬市

 福島県相馬市で活動する精神科医、蟻塚亮二さん(79)はいま、15年前に起きた震災と原発事故の経験から心身の不調に悩む人たちと向き合う。大切な家族を失い、古里を追われて…。計り知れないストレスで受けた「震災トラウマ(心的外傷)」はいつ身に現れるか分からない。長い時間が経過して症状が出るケースもある。蟻塚さんは「原発事故の影響は今も地続きの問題」と静かに語る。(報道部・今井かおり)

 蟻塚さんは那覇市で勤務医をしていた2010年、お年寄りを診察する中であることに気づいた。

 年を重ねて感じるようになった不調の背景を詳しく尋ねると、...

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