特定失踪者家族のビデオメッセージで大沢昭一さんが語る一場面＝政府の拉致問題対策本部のウェブサイトから
北朝鮮による拉致１９７０～８０年代、北朝鮮が日本人を連れ去る国際犯罪を重ねた。工作員の教育などが目的とされる。２００２年の日朝首脳会談で金正日総書記が拉致を認めて謝罪。被害者５人が帰国し、８人は「死亡」とされた。日本政府認定の被害者は計１７人で、北朝鮮は４人を「未入国」と主張している。日本側は説明に不審な点が多いとして受け入れず、交渉は停滞している。問題の解決へ機運を高めようと、政府は拉致の可能性が排除できない特定失踪者北朝鮮による拉致の可能性が排除できない行方不明者。２００２年に、かつて北朝鮮による拉致被害者として名前が浮上していなかった曽我ひとみさんが帰国したことなどを受け、０３年に民間団体「特定失踪者問題調査会」が特定失踪者を独自にリストアップしている。政府認定の拉致被害者は、０２年に帰国した５人を含めて１７人。の家族のビデオメッセージを初めて制作し、１１月５日までに公開した。新潟市西蒲区出身の特定失踪者大沢孝司さん＝失踪当時（２７）＝の兄昭一さん（８８）が出演し「孝司、元気でな。みんながおまえが来るのを待っているんだぞ」と弟への思いを語っている。
警察庁によると、拉致の可能性が排除できない失踪者は約８７０人。新潟県関係では、県警が大沢孝司さんら２６人を挙げ、情報提供を呼びかけている。孝司さんは新潟県佐渡農地事務所の職員だった１９７４年２月、旧新穂村（佐渡市）で外食後に行方不明になった。
特定失踪者の問題やその家...
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