フジテレビ系列の「NST新潟総合テレビ」(新潟市中央区)は、関東信越国税局から6年間で計約11億円の所得隠しを指摘されたことを受け、4日午前11時から記者会見を行いました。会見での質疑応答の内容をほぼ全文掲載します。

▼NST出席者

・代表取締役社長COO(最高執行責任者)の酒井昌彦氏

・取締役経営企画本部長の髙島裕介氏

酒井氏の冒頭あいさつ

視聴者の皆様、そして広告主様をはじめといたしましたお取引先の皆様、またNSTをずっと支えてくださった多くの皆様方には、今回の修正申告により、大変なご心配、ご面倒をおかけしていることを改めてお詫びを申し上げます。(深く頭を下げる)それでは、これから申し訳ありませんが、着座にてご説明をさせていただきます。

すでにお伝えしていますように、NSTはこの度の税務調査で、関東信越国税局より、制作会社や代理店に支払った2018年度から6年間の費用の一部について、修正申告の指導を受けました。弊社といたしましては、組織的に所得隠しを意図したものではなく、一部見解の相違はありましたが、税務当局の指導に従い、修正申告を行い、総額7億900万円の納税をいたしました。

NSTから制作会社に支払った費用のほとんどが、弊社元社員の親族名義の会社に流れていたことが税務調査により分かりました。元社員とは代理人を通じての話し合いが続いており、制作会社から元社員の親族名義の会社に流れたことは判明いたしました。一部報道にあるような、制作会社に支払った費用が当社に還流しているとの実態はありません。

ここまでがこれまでの概要でありますが、補足といたしまして、修正申告は2018年度から2023年度までの6年間です。課税対象額は11億円です。納税額が4億円との報道もありますが、当社が納めた額は7億900万円です。そのうち1億8000万円は重加算税です。2018年度以前にご指摘を受けるような同様な事案はございません。

一部で「所得隠し」との報道もありましたが、...

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