山崎まゆみ著『鎮魂の花火「白菊」』河出書房新社
山崎まゆみ著『鎮魂の花火「白菊」』河出書房新社

 長岡市出身で温泉エッセイストの山崎まゆみさん(54)=東京都=が、長岡市の花火師、嘉瀬誠次さん(2023年に101歳で死去)が亡き戦友のために上げた慰霊の花火を題材としたノンフィクション「鎮魂の花火『白菊』 長岡の花火がつなぐシベリアと真珠湾」(河出書房新社)を出版した。

 嘉瀬さんは代々続く花火師の家系に生まれ、戦後の長岡まつり大花火大会の発展に貢献した。

 嘉瀬さんは第2次世界大戦で出征し、終戦後はシベリア抑留を経験。現地で亡くなった多くの戦友を弔うために、旧ソ連(ロシア)・ハバロフスクで純白の花火「白菊」を上げた花火師としても知られる。

 山崎さんは、嘉瀬さん本人やハバロフスクでの現地取材を...

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