
2022年8月3日から4日にかけての県北豪雨で、村上市小岩内地区は甚大な被害に見舞われた。土石流が発生し、住宅6棟が全壊したが、迅速な避難により1人の犠牲者を出さず、「小岩内の奇跡」とも言われた。発生から3年が経過した今、命を救った住民たちの判断と行動を、当時の区長らの証言で振り返る。(村上支局長・深沢智徳)
8月3日、朝から降り続く雨はやむ気配がなかった。午後4時10分、村上市は荒川・神林地域の2施設を自主避難先として開設した。
午後9時半ごろ、当時の区長、...
残り1119文字(全文:1352文字)