夕日が照らす波打ち際で遊ぶ群馬県の中学生=長岡市の寺泊中央海水浴場
夕日が照らす波打ち際で遊ぶ群馬県の中学生=長岡市の寺泊中央海水浴場

 2005年の1次合併から20年となった長岡市には、各地の住民が選んだ「地域の宝」がある。ふるさとへの誇りや愛着の源となる地域の宝を訪ね、磨き上げようと奮闘を続ける人々の思いに触れる。

 海水浴客が少なくなった8月下旬の平日、長岡市寺泊上田町の寺泊中央海水浴場に、「海なし県」である群馬県の中学生が訪れていた。「魚がいた!」「めっちゃ楽しい。最高」。頭までずぶぬれになってはしゃぐ男子たちを、夏の夕日が照らした。

 サッカーの合宿で訪れ、近くの民宿に泊まるのだという。「会場が海の近くと分かると、移動中から『海に行っていいですか?』って、そわそわ。良い思い出です」。コーチの男性(48)が笑った。

 市町村合併で長岡市となった地域で、寺泊は唯一、...

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