大凧合戦で凧の糸を引く中之島中学校の生徒たち=長岡市中之島の刈谷田川堤防
大凧合戦で凧の糸を引く中之島中学校の生徒たち=長岡市中之島の刈谷田川堤防

 2005年の1次合併から20年となった長岡市には、各地の住民が選んだ「地域の宝」がある。ふるさとへの誇りや愛着の源となる地域の宝を訪ね、磨き上げようと奮闘を続ける人々の思いに触れる。

 3日間で一番良い風が吹く中、中学生が懸命に大凧の糸を引き、走った。長岡市中之島地域と刈谷田川を挟んだ見附市今町による伝統行事「大凧合戦」が、今年も6月7〜9日に行われた。両地域の中学生が参加する合戦の体験は、最終日の恒例だ。

 合戦は江戸時代から続いており、県の無形民俗文化財に指定を受けている。中学生の引き合いがいつ始まったのかは、はっきりしない。「俺は引いた」「俺の時はなかった」という大人たちの話を総合すると、...

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