
フィギュアスケートの宇野昌磨さんや浅田真央さんらトップ選手たちを指導した樋口美穂子さん(56)が新潟市に移住し、MGC三菱ガス化学アイスアリーナを新たな拠点に加えて活動を始めた。フィギュア王国の愛知・名古屋などを拠点にトップアスリートたちを育成してきた樋口さんが、なぜ新潟に活動の場を移したのか?新天地にかける思いをインタビューした。
ひぐち・みほこ 1969年5月生まれ、愛知県名古屋市出身。20歳で現役引退後、浅田真央さん、村上佳菜子さん、宇野昌麿さんらを指導した。2022年に自らが代表を務める「LYSフィギュアスケーィングクラブ」を設立した。振付師としても活躍している。LYSの指導陣には1998年長野冬季五輪日本代表の田村岳斗さんも加わった。
――樋口さんがなぜ活動の拠点を名古屋から新潟へ移されたのか?まずは経緯を教えていただけますか
【樋口さん】
私はこれまでずっと名古屋にいて、本当に名古屋から出たことがなかったんですね。そういう状況の中で2025年4月に、アメリカフィギュアスケート協会主催の全米合宿に特別講師として招待を受け、海外の選手を指導する機会があって、その時に現地のコーチや選手たちと交流するうちに、自分の視野の狭さというか、名古屋から出てまだまだチャレンジできることがあるんじゃないかと思ったんです。それが大きかったですね。

――日本各地にスケートリンクがありますが、新潟を選んだ理由は?
【樋口さん】
いろいろな候補地の中でも「MGC三菱ガス化学アイスアリーナ」は...
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