中国軍の新型空母「福建」が就役し、式典に臨む習近平国家主席(手前中央)=5日、中国海南省三亜市(新華社=共同)
 中国軍の新型空母「福建」が就役し、式典に臨む習近平国家主席(手前中央)=5日、中国海南省三亜市(新華社=共同)
 中国の空母

 中国の習近平指導部が空母3隻体制をスタートさせた。太平洋や南シナ海で空母艦隊の演習を常態化させるとみられ、日米や周辺国の警戒は高まる。相次ぐ高官失脚などで「軍内部の動揺」(北京外交筋)を指摘する声もある中、台湾有事などを念頭に軍備増強の道を突き進む姿勢に変わりはないことを示した。

 ▽実戦訓練

 「世界一流の軍隊の建設を加速させる」。習国家主席は9月に北京で実施した抗日戦争勝利80年の記念行事で演説。軍事パレードで自身の「揺るぎない指導力」(外交筋)を内外に誇示した。

 中国は軍創設100年の2027年までにアジア太平洋で米軍と力を均衡させ、統一を目指す台湾の近海への米軍接近を阻む能力の獲得を目指...

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