高市首相の衆院予算委の答弁の変化
 高市首相の衆院予算委の答弁の変化

 高市早苗首相の国会答弁の危うさが拭えない。中国が台湾に武力で侵攻する「台湾有事」に関し、日本が集団的自衛権を行使できる「存立危機事態」になり得ると明言。歴代内閣の公式見解を踏み越え、日中関係にも影響を及ぼす発言だが、首相は反省しながらも撤回を拒んだ。基礎的財政収支(プライマリーバランス、PB)の黒字化目標は直ちに破棄せず、来年1月に見直しの指示を出すとした。

 ▽強烈な不満

 「特定のケースを想定したのは反省点だ。今後はこの場で明言することは慎む」。10日、衆院予算委員会。首相は台湾有事を巡り「武力の行使も伴うものであれば、どう考えても存立危機事態になり得る」とした7日の自身の答弁を釈明した。

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