【ガソリン暫定税率廃止】「給油過疎地」広がり深まる苦境

　ガソリンスタンド（ＧＳ）の苦境が深まっている。店舗数は３０年前をピークに減り続けて半分になり、自治体内に３店舗以下しかない「給油過疎地」は全国３８１市町村に上る。ガソリン税の暫定税率の年内廃止が与野党協議で急転直下決まったことで、ガソリン価格の競争激化を誘発して中小の事業者が損失を被る恐れも浮上している。

　▽在庫

　「損失が生じれば、中小の事業者は命取りになりかねない」。暫定税率廃止に向けたガソリン補助金の増額を控えた１０日、千葉県でＧＳ２店舗を経営する男性は厳しい表情を浮かべた。

　政府は１３日から、石油元売り各社への補助金を２週間ごとに１リットル当たり約５円ずつ増やす。中小の店舗は仕入れの間...