
日中両国の国旗(共同)
中国政府は台湾有事が存立危機事態になり得るとした高市早苗首相の国会答弁を巡り、撤回を要求し、報復を示唆する強硬姿勢に出た。初の首脳会談に応じた直後だっただけに、中国はメンツをつぶされたと憤る。高市氏も一歩も引かない構え。双方とも歩み寄りは難しく、落としどころは見えない。2週間前の楽観ムードは一転し、日中関係は難局を迎えた。
▽火に油
「全ての結果責任は日本側が負うことになる」。中国外務省の林剣副報道局長が答弁撤回を求めた13日の記者会見は通常より30分ほど遅れて始まった。答弁について質問したのは中国で最も権威のある共産党機関紙、人民日報の記者。「台湾を巡る見解を直前まで練ったのだろう」とメデ...
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