
クマの大量出没による人的被害を防ぐため、政府は対策パッケージをまとめた。「総力を挙げて取り組む」とするが、未曽有の事態に追われた急場しのぎの対応となっているのは否めず、効果は見通せない。専門家は、個体数把握や人の生活圏に近づかせない環境整備など、パッケージに盛り込まれた中長期的な取り組みが被害減少の鍵となると指摘する。
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環境省によると、近年、クマの生息域は拡大している。2003年度と18年度の調査を比較すると、北海道に生息するヒグマの分布域は約1・3倍、本州、四国に生息するツキノワグマは約1・4倍に広がった。23年度にも大量出没して...
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