人里に出没するクマに襲われてけがを負ったり、亡くなったりする例が全国で相次ぎ、対策が待ったなしの状況になっている。生命に危険を及ぼす動物たちに出合った場合、どうすればよいのか。そもそも、出合わないようにすることはできないのか。クマやイノシシの生態や、人里の環境に適応する力について探った。
(柏崎総局・由井佳苗)
学習した個体が世代交代経て…人里で餌求める「都市型」に
冬眠しない個体の出現も危惧
「クマが玄関のガラスを割って入ってきた」-。9月末、村上市の住宅にクマが侵入する騒ぎがあった。10月末には、阿賀野市の建設会社の建物にクマが居座った。近年、まちに現れる「アーバンベア」が知られるようになった。生態に詳しい箕口(みぐち)秀夫・新潟大名誉教授によると、クマは本来、臆病な動物...
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