フランス中部ルーアンの博物館に展示された第1回デフリンピックのブローチ=10月(共同)
 フランス中部ルーアンの博物館に展示された第1回デフリンピックのブローチ=10月(共同)
 ウジェーヌ・リュバンアルケ(共同)
 インタビューに応じるキャロリーヌ・ペルティエ館長=10月、フランス中部ルーアン(共同)
 デフリンピック関連の展示コーナーで説明するキャロリーヌ・ペルティエ館長=10月、フランス中部ルーアン(共同)
 フランス・ルーアン、パリ

 日本初の開催となった聴覚障害者の国際スポーツ大会「デフリンピック」の第1回は1924年、パリで開かれた。創始者はフランス人で、自身もろう者だったウジェーヌ・リュバンアルケ。同じフランス人の「近代五輪の父」になぞらえ「デフ世界のクーベルタン男爵」とも呼ばれる。ろう者の社会的地位向上に貢献したことから、地元フランスのろう者は今も深い敬慕を抱いている。

 ▽情熱

 パリから電車を乗り継いで約3時間。田園風景が広がるフランス中部の小さな町ルーアンには、ろう者の歴史と文化を紹介するフランス唯一の博物館がある。2024年にデフリンピック100周年を迎えたことを記念し、関連の展示コーナーが設けられていた。

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