
政府が生活者支援に位置付けたコメの価格高騰対策が迷走している。農林水産省は「おこめ券」配布に関し自治体への説明会を開いたが、発行や郵送に手間や経費がかかるため、どこまで活用が広がるかは見通せない。コメは今後、値下がり予想が強まっているが、おこめ券で買い支えるとなると高値維持や特定の事業者への利益誘導につながるとの批判もある。
▽十分な量
「心置きなく十分な量を購入いただけると期待している」。政府の経済対策が決まった11月21日。鈴木憲和農相は記者会見で、自治体におこめ券の配布を呼びかけた。
鈴木氏によると、石破政権時にも、交付金の活用などで30程度の自治体がおこめ券の配布に動いた。青森市では...
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