
故中田瑞穂・新大名誉教授の愛用品などを集めた記念室=新潟市中央区
「日本脳外科の父」といわれ、俳人としても活躍した中田瑞穂・新潟大名誉教授(1893〜1975年)の遺品などを集めた記念室が、没後50年のことし、新大脳研究所(新潟市中央区)に完成した。中田さんが愛用した家具を置いて教授室を再現し、書棚には論文や著書、句集などゆかりの資料が並ぶ。脳研脳神経外科の大石誠教授(54)は「先生を顕彰するとともに、思いに触れ、志を新たにする場にしたい」と話している。
中田さんは島根県出身。1922(大正11)年に新潟医科大(現新大医学部)に赴任した。新大に日本初となる脳神経外科学講座を設立。欧米で深めた見識を踏まえて脳手術を始め、戦後間もなく脳の手術書をまとめるなど多くの功績を残す一方、俳人としても高い評価を得た。
これまでも中田さんの愛用品は、学内で一部を展示していたが、存在を知る人は少なかったという。
大石教授は中田さんの没後50年を機に、...
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