原田さんが手がけたしめ縄とわら細工
原田さんが手がけたしめ縄とわら細工
自ら育てた稲わらで縄をなう原田悠歩さん=長岡市鶴ケ曽根

 幅1・5メートル、奥行き10メートルほどの小さな作業場に、大小さまざまなしめ縄が並ぶ。長岡市中之島地域にある「原田甚助農園」(鶴ケ曽根)の原田悠歩さん(41)が家の田んぼで育てた稲わらを使い、一点一点仕上げた物だ。「太くてがっちりした縄にするのが好きなんです」。青々としたわらの根元を足で押さえ、両手で器用に縄をなうと、あっという間に1本が仕上がった。

 しめ縄作りは、古くから農閑期の手仕事だった。冬仕事とはいえ、準備は年間を通して行う。春にコメの苗と一緒にわら用の苗を植え、青いうちに刈り取り、乾燥させて下処理をする。コメの収穫が終わると、年末までしめ縄作りが続く。

 しめ縄は地域ごとに縄の太さや...

残り975文字(全文:1275文字)