
付け襟を作る高木涼子さん(左)と吉田節子さん。小さな商品でも縫う時間は約3時間かかるという=上越市東本町2
県内には人々の暮らしや地場の産業を支えるあまたの職人がいる。連綿と受け継がれた技術を次代につなごうと、日々工夫を凝らしながら、奮闘を続けている。今に息づく伝統工芸などの担い手を紹介する。
一針、また一針。手際良く針を動かしながら、テープ状の布「ブレード」を型紙に縫い付けていく。上越市高田地区の伝統工芸品、バテンレースを製造する「吉田バテンレース」(上越市東本町2)の社員高木涼子さん(46)が、女性用の付け襟を作っていた。「ここできれいなカーブを作っておかないと、出来上がりが美しくならない」と語る。...
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