
カフェで開かれたウクライナ民謡のコンサートで歌うタヤ・バルカロワさん=2025年3月、札幌市(NPO法人「飛んでけ!車いす」の会提供)
2022年2月24日の朝、愛称を呼ぶ祖母の声が震えていた。「ターシャ、起きて。戦争が始まった」。すぐには意味がわからなかったが、母たちのいる首都キーウがミサイル攻撃を受け、両親や妹が地下シェルターに避難していると知った。「前の晩まで、普通の日が来ると思ってた」
当時17歳だったタヤ・バルカロワさん(21)はウクライナ中部の緑豊かな町クレメンチュクで歌手を目指し、高校に通いながら歌のレッスンを受けていた。両親はキーウで働き、農場を営む祖父と看護師の祖母がそばにいてくれた。祖母が病院から帰ると、家の近くの畑に一緒に野菜をとりに行き、その日の出来事を話した。当たり前のようにあった日常の光景は、あの...
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